2016年はsurfaceがiPadもnexusも駆逐する

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2015年10月にMicrosoftから発表されたsurfaceシリーズの最新作の「Surface Pro 4」「Surface Book」は、前作と比較して大幅に優れている、とまでは言えないものの、シリーズを重ねるごとに着実にスペックを高め、競争力を高めている。

現時点ではiOSのiPadやAndroid系(nexus、Xperiaなど)に大きく水をあけられている状態だが、このペースで開発を続けていけば、追い抜くのも時間の問題と思われる。

今回は、WindowsタブレットをiOSタブレット、Androidタブレットと比較し、その優位性について検証したい。

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タブレット市場について

まずは、タブレット端末の市場について記述する。(まだ2015年の情報が揃っていないため、基本的に2014年の情報となっている)

タブレットの市場規模

2010年にAppleからiPadが発表された後、タブレット市場は毎年急成長を遂げ、2014年には日本国内で916万台の出荷台数を数えるまでの規模となった。(台数に電子書籍専用端末(Kindleなど)は含まない。以下同様)

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タブレット端末の国内出荷台数予測(年度ベース) 出典:ICT総研

また、世界では2013年対比で13%増の2億2611万台となっている。

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タブレット端末の世界出荷台数予測(年度ベース) 出典:ICT総研

PCの市場規模

一方、2014年のPCの世界出荷台数は3億1130万台となっており、かろうじてタブレットを上回っている。ただし、これはデスクトップPCとノートPCを合計した数字であり、それぞれを別個で数えれば、既にタブレットの方が市場の規模は大きいと言える。

 単位:百万台

2013年(実績)

2014年(実績)

2015年(見込)

デスクトップPC

136.7

133.9

113.6

ノート PC

178.4

174.4

163.1

PC 合計

315.1

311.3

276.7

(出典)IDCプレスリリースより

タブレット市場でのsurfaceの立ち位置

このようなタブレット市場の中で、surfaceはどのような位置にいるのか、数字から見ていきたい。

国内タブレット端末メーカー別シェア

2014年2月時点における、日本国内でのタブレット端末のメーカー別シェアは以下の通り。

iPadが47.4%で1位。2位はNexusで15.5%。
これは2013年6月と比較するとiPadで15.1%ダウン、Nexusは6.3%アップしています。
当所では3位はKindle Fireで5.8%、次いでSony Xperia Tabletの5.3%となります。
MicrosoftのSurfaceは8位の1.9%止まりです。

(出典)MMD研究所「国内タブレット端末メーカー別シェアをまとめてみた

surfaceは1.9%と、市場シェアにおいてはかなりの劣勢と言える。

タブレット所有者の満足度

また、それぞれのタブレットの所有者に満足度調査を行った結果は以下の通り。(2015年5月実施)

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タブレット端末所有者の満足度 出典:ICT総研

シェアではiOSとAndroidに大きく差をつけられているものの、満足度においてはAndroidを大きく上回り、79.1ポイントの総合満足度を獲得し、80.9ポイントのiPad/iPad Airに肉薄している。

利用者は少ないものの、「使えばわかる」と言ったところだろうか。

surfaceの優位性

surfaceの優位性について、購入者のレビューや宣伝文句などから調査を行った結果、「専用のタッチペンが優れている」「専用のキーボードが優れている」「キックスタンドが使いやすい」などが多く見られた。

しかし、ここで挙げられたようなポイントは、iOSでもAndroidでもスペックの差こそあれ搭載されている機能であり、決定的な差異とまでは言えないだろう。

結局は、surfaceが他のタブレットと決定的に差別化を訴求できるポイントとしては、WindowsOSとMicrosoftOfficeの2点と考えられる。

WindowsOSが使える

WindowsPCを作っているMicrosoftが作っているタブレットであるため、Windowsが搭載されているのは当然である。

2015年11月時点、日本国内でのPCのOSにおけるWindowsのシェアは80%ほどで、 2位のOS Xを圧倒している。

Source: StatCounter Global Stats – OS Market Share

一方、タブレットにおいては以下のようになっており、WindowsOSのシェアはわずか0.9%に止まる。

Source: StatCounter Global Stats – OS Market Share

このようなPC市場とタブレット市場における大きな差異はどのように生まれたのか。

具体的な数値で示すことはできないが、それは単に「iPadが先に出たから」ではないだろうか。また、初代iPadから2年遅れで登場した初代surfaceはまだまだ荒削りで、よっぽどこだわりのある人でないと選ばないような性能差があった。早い段階で「仕上げてきた」あたりはさすがAppleと言える。

しかし、冒頭でも述べた通り、surfaceの方もシリーズを重ねるごとに強化され、iPadとも天秤に載せて比較できるような仕上がりになりつつある。使い慣れたWindowsOSを搭載するタブレットが事実上存在しないために「仕方がなく」iPadを選んでいた層は、次第にsurfaceにも目を向け始めるだろう。

Officeが使える

近年、ワークスタイルの変化により、有線LANが使える環境からは離れ、Wi-Fiを利用することが増えている。利用する端末も、持ち運びを考えるとPCよりもタブレットの方が便利だ。そうなると、タブレットも「仕事で使える」端末でなければならない傾向がより強まるだろう。一般的な企業であれば、WordやExcelと言ったMicrosoftOfficeのソフトは欠かせないものであり、そのソフトが使えないタブレットは業務用端末の選択肢に入れることができない。

iPadやAndroidでも、Apple・Googleオリジナルのソフトを利用することができる。また、それらのソフトはMicrosoftOfficeとの互換性も持っているため、Officeを使って作成されたファイルも開くことはできる。ただし、それも結局は「互換」に過ぎず、細かいところではOfficeオリジナルとの相違が出る。

タブレットでも違和感なくOfficeを使いたい層を中心に、surfaceは広まり始めるだろう。

終わりに

Appleが初代iPadをリリースしてから5年、Googleが初代ネクサス7をリリースしてから3年が経過した。その間Microsoftは自身の既存のPCとのカニバリゼーションも考慮してか、「使える」レベルのタブレットはリリースできていなかった。

PC市場の支配者がもたついているそのリードタイムに、AppleとGoogleとしてはタブレット市場の拡大とともに守りを固めておく必要があったが、また十分でない印象を受ける。

Appleがやるべきだったこと

PCのOSにおいては少ないながらもシェアを持っているため、MicrosoftOfficeに変わる、「仕事で使うアプリ」を何が何でも作る必要があった。Keynoteは企業によるプレゼンテーションで用いられているようだが、その他の表計算ソフトのNumbersや文章作成のPagesを使っているのは少ないだろう。

Googleがやるべきだったこと

PCでの実績がほとんどないため、もしもタブレット市場を獲りたければ、Androidでしかできない何かをもっと訴求すべきだった。Googleアカウントや各種サービスとのスムーズな連携は見事だが、それらはやろうとすればWindowsタブレットでもできてしまう。

まとめ

Apple・Googleともに、3年ほどあったリードタイムを生かし切れず、タブレット市場における「堀」を十分に構築できなかったことで、Microsoftに付け入る隙を与えてしまったのではないだろうか。

Wi-Fi専用ではない、通信事業者と契約して利用するセルラーモデルの場合であれば、「縛り」の問題などもあり、急速にリプレースが進むとも考えにくいが、時間の経過とともにブランドが認知され、評価が高まっていくものと予想する。

参考

○ICT総研「2015年度 タブレット端末に関する市場動向調査」

http://ictr.co.jp/report/20150525000085.html

○IDC「Worldwide PC Shipments Will Continue to Decline into 2016 as the Short-Term Outlook Softens, According To IDC」

http://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prUS40704015

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